もり塾

ブックライター講座十一月開始! 矢印

【もり塾を歩いたら(19)】「10年後」。ロードマップに記すは、ゴールと道と、体力?

もり塾を歩き切った——その後も続く、ライター修業の旅。
「もり塾ブックライター・編集ライター養成コース」第1期を修了したノムラが、バリバリ稼げるライターを目指し、歩み続ける様子を綴ります第19回は「ロードマップの描き方」

地域情報サイトのお仕事も少しずつ軌道に乗ってきたと手応えを感じつつも未来が見えない状態。この先の見通しもプランもないままでは年月だけが過ぎてしまうばかり。ここはロードマップが必要と、考えてみました。

目次

ロードマップを作って不安を解決

地域情報サイトのお仕事にも慣れてきて、活動拡大を考えていたとき。
タイミングよく『もり塾』の講師の方からライター募集の情報をいただいたのに、本業の激務と忙しさから断念。
落胆と失意の中、湧き上がる将来への不安……。
そのとき、思い出しました。

私は、『もり塾』での最後の課題「1年後の私」というテーマに対して「地域情報誌の記者として取材に駆け回っている」と書きました。
1年後より期間はオーバー、紙媒体ではなかったものの、地域情報サイトのライターになることができた今
未来のヴィジョンを具体的に文章にすることは、目標達成のために有効な手段だったと実感しています。

忙しさを言い訳に漫然と過ごす日々に別れを告げるには、ロードマップの作成が良策だと考えました。

ゴールが描けなければマップは作れない

ロードマップを作ろうと大きなノートを用意し、中央に「GOAL:10年後」と書いて、目標を書き込もうとしたとき、私は唖然としました。

ライターとしての未来像が湧いてこないのです。

『もり塾』受講生のころから
「ライターになる」
と漠然と目標を掲げるだけで、具体的な未来を描いてこなかった自分を再認識。
思い浮かぶのは
健康維持」のみ。
だって、10年後は71歳です。
体力、気力の衰えは免れないでしょう。

目標となるロールモデルを探ってみると、講師の先生の中にも、その年代の方がいらっしゃいました。
しかし、自分とは比較にならないほど長いキャリアをお持ちの方ばかり、参考にできそうもありません。

「ロードマップは若い人たちのためのもの。
私のような世代の人間は夢や希望を描くどころではないのか……」

ため息をつきながら白紙のページの上に、ペンを放り投げます。

夢は大きく、理想は高く、果ては妄想!?

はるか数十年前、私が10代だったころ、諦めた道は、雑誌の編集者。

燻りり続けていた夢に再挑戦。
年齢に関係なく70歳、80歳になっても現役でいられる仕事。趣味ではなく実収入を得て、少なくとも生計を維持できるクオリティを目指す。
そんな人生に変えたい
そのために『もり塾』に入ったのです、何かしらの方策があるはず。

夢は大きく、理想は高く

森先生のおっしゃっていた言葉を思い出します。
再びペンを持って、どんなライターになりたいのかと自分に問います。

小説などの創作や、ジャーナリズムにはあまり関心がありません。
夢だった雑誌にこだわりたいところですが、昨今、多くの紙媒体は衰勢の一途を辿っています。
ましてや、私のような年齢からの挑戦には、門戸が開かれていないのが現実。
これまでに幾度も遭遇した壁に、思考が阻まれます。

10年後のゴール設定が難しいならば、布石だけを順番に並べてみようと考えてみました。

現在担当している情報サイトの母体は、フリーペーパーも制作しています。
本来そこに応募したものの、Webサイトを担当することになった経緯を考えれば、再度その紙媒体のライターへの希望を伝え、交渉してみるのが最初の一歩。

先日逃した、ほかの情報サイトへ再挑戦するのにも、経験を武器にできそうです。

そこでキャリアとスキルを磨き、発刊物の紙媒体へ積極的に応募、紹介を依頼。

それを足がかりに、晴れて憧れの女性誌の記事ライターに!
果てはコラムの担当も!!
集大成としてエッセイを発刊……「なんちゃって」と、苦笑い。

道を歩くとは、鍛錬と学びの連続

ここまで妄想に耽って気がつきました。
心ひそかに大きな夢が潜んでいた自分への驚きと、その道を描くなら、実力が伴わなければ歩みを進めることはできないと。

文章力だけでなく、企画力、コミュニケーション力、発想力……。
私はまだまだ、ライターとして、絶対的に経験不足なのです。

先日、地域情報サイトのインタビューをさせていただいたイタリアンのシェフは、25年のベテランながらもこう語ります。

「毎日が学びの連続、メニューの開発や食材調達のために勉強に終わりはない」と。
どんな道も、ゴールや地図だけでなく、自分を磨き続ける姿勢を忘れてはならないのです。

ライター体力強化のための鍛錬、トレーニング活動も組み込むべきでしょう。

書評やレビューを投稿する。
毎週ブログを書く。
写経ならぬ名作や名文を書き写す
「もり塾」のエッセイ講座に参加する。
それらを数値化して検証、フィードバックをいただき、徐々にレベルアップしてく。

「多忙な現在、さらに時間を作れるのかは大いに疑問。
でも、少しずつ実行してみよう。
心に思い描くから、いつしかたどり着く未来。
そのためのロードマップ」

未来を思い描くことで見えてきた次の一手。
満足げな笑みを浮かべながら、しばらくノートを眺めていました。

第20話「すべてから解放される日が欲しい」に続く。 2025年1月公開予定!

野村 紀美子(のむら きみこ)

アパレルメーカーで販売業務を20年。
2万人以上の女性に接客し、「ファッションは人の心を豊かにし、人生も変わる」と確信。現在は店長職を辞し、女性やサービス業の人々にエールを送りたいと、ライターとして活動中。 https://www.instagram.com/marmaidolphin
もり塾ライター養成コース卒業制作では、LOF ホテルマネジメント日本法人社長薄井シンシアさんを取材した。
予告編はこちら→ https://mori-jyuku.com/booklets-5/


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