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元専業主婦が異色のキャリアをかさねたら

LOF ホテルマネジメント日本法人社長をつとめる薄井シンシアさんは、最新刊著書『人生は、もっと、自分で決めていい』(日経BP)を2021年10月に出版。Linked Inの認定インフルエンサーであり、多数の講演会もこなす多忙な62歳だ。

仕事にはワンピースにスニーカーとカジュアルな服装を選ぶそうだ。バリバリのキャリアウーマンのような凛々しい風貌を想像していたら、拍子抜けする印象だ。
「コーディネートを考えなくていいし、汚れが目立たないから服はいつも黒のワンピース。クリーニングはお金も時間もかかるから、自宅で洗濯が可能な素材もポイント」と語るシンシアさん。効率重視のファッションに、ニューヨークに住んでいたころ買い集めたというヴィンテージのアクセサリーが映えている。

フィリピンの華僑の家に生まれ、国費で日本の大学へ留学。貿易会社で勤務し、外務省勤務の日本人と結婚。出産したとき、仕事で国を移り住む夫に同行しながらの子育てと、仕事との両立に限界を感じて退社。

17年間の専業主婦生活にピリオドを打ち、タイで給食のおばちゃんとして社会復帰したのは娘が大学に入学した47歳のとき。主婦業を立派なキャリアと捉え、子育てや家事のスキルを、仕事に応用したら、数カ月後には全体を任されるポジションを得た。

しかし日本に帰国したら、時給1300円の電話受付からスタート。その後ホテルなどで転職を重ねハイスピードでステップアップしたが、コロナ禍で失業。スーパーのレジ係を経て2021年5月にエージェントの紹介で現職に。
その異色のキャリアについて「選べなかった。それをやるしかないと思った」と振り返る。

怒濤のような年月を駆け抜ける中、様々な困難にぶつかったに違いない。それをどのように乗り越えてきたのか。どんな考え方で迷わずに進んできたのか。本文では、その逆境へ立ち向かう力、ねばり強さ、絶えないエネルギーの源を探っていく。

担当ライター 野村 紀美子
       (のむら・きみこ)

アパレルメーカーで販売業務を20年。2万人以上の女性に接客し、「ファッションは人の心を豊かにし、人生も変わる」と確信。現在は店長職を辞し、女性やサービス業の人々にエールを送りたいとライター修行中。
https://www.instagram.com/marmaidolphin


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