もり塾を歩き切った——その後も続く、ライター修業の旅。
「もり塾ブックライター・編集ライター養成コース」第1期を修了したノムラが、バリバリ稼げるライターを目指し、歩み続ける様子を綴ります。第7回は、今の時代を生きる人の多くが悩んでいる問題、セルフマネジメントについて。
副業を容認する企業が増え、さまざまな副業を始める人も少なくない時代になりました。
副業を本格化していこうとするとき、本業との両立が大きな課題となります。
ライターは完全在宅で仕事ができる場合が多いので、副業として始めやすいでしょう。
副業は、時間の管理だけではうまくいかないこともありそうです。
副業、まずは時間の確保
フルタイムで仕事をしながら、仕事以外のスキルを身につけたり副業を始めたりしようとするとき、その時間をどうやって作り出すかが障壁となる場合も多いでしょう。
会社に雇用され給料をもらう人の多くは、場所と時間を拘束されて仕事をしています。仕事によって失う個人の時間は決して少なくありません。
また、仕事だけでなく、家族と過ごす時間、家事や用事をこなす時間、友人との付き合い、趣味や健康のために費やす時間も必要です。その中から副業、または副業に向けて学ぶ時間をやりくりするには内から湧き出る大きな原動力が必要だと思っています。
私もかつては、
「やりたいことがあるけど、時間がないのよね」
と忙しさを言い訳にしていました。
それに対して、知人にこんなふうに言われたことがあります。
「時間がないからと言っているうちは、いつまでたってもやらないものだ。本当にやりたいなら時間は作り出せるはず」
と。
時間管理の見直しもできず、挑戦を後回しにしている自分の図星を刺されたような気がして強い悔しさを感じたのを覚えています。
「十分ではないけれど、少しの時間ぐらい割くことはできるかも。例えば通勤など少しの隙間時間を活用し積み上げていけばいい、短縮できる家事やタスクも見直そう。本当にやりたいと思うなら」
と考え方が変わった瞬間でもありました。
課題や副業で本業のストレス解消
『ライター養成講座・もり塾』で学んでいたころのこと。
あるとき、本業の仕事が多忙を極め、その割には上手くいかず、さらに人間関係にも振り回され、さまざまなストレスが続き悩んでいました。
講義の課題に取り組もうとPCを開いても、頭の中は日ごろの悩み事が渦を巻いているだけで、課題のための文章が思うように浮かび上がってきません。
白紙のword画面ににらまれているような気分。手をつけることすらできない日々が続き、締め切りも迫っています。
焦れば焦るほど何も書けなくて、課題が進まないまま睡眠不足。本業にも支障をきたすという、さらなる悪循環に陥ってしまいました。
不本意ながらも課題提出を諦めることを決断。その旨とその理由を先生に申し出たところ、意外な答えが返ってきました。
「忙しいのはわかるけど、課題を書くことでストレスを解消したらよい」
音楽やスポーツなど趣味の習い事ならストレスの解消に役立つでしょう。
課題をストレスの解消にするなど思ったこともありません。
でも、私はうすうす感じていました。
いったん書き始めたら止まらない自分がいること、そして書き終わった後はまるで汗だくになるような運動後と同じような達成感と爽快感が得られるということを。
そして私が『ライター養成講座・もり塾』に入ろうかと迷っていたときに先生がおっしゃった一言を思い出します。
「書くこと好きなんでしょ」
課題は「やらなければならないこと」だという概念をいったん取り去って、「好きなこと」をやっているのだと捉えることによって気持ちが楽になったのです。
時間管理より情緒の安定
スキルアップや副業は、スケジュール管理にフォーカスするものだと思っていました。
やりたいことを探すことから始めなければならないことも多く、それが見つかったなら、あとはタイムマネジメントさえできればいい。
タイムマネジメントと言っても、普段の忙しさの中から時間を割いて、それにエネルギーを注ぐのですから精神力も必要になってきます。日々の雑多なストレスにも対処しなければなりません。
最近の私も忙しかったり、ストレスが多かったりすると、このブログを書くことが難しくなることもあります。雑念だらけの脳内からは素敵な文章がなかなか湧いてこないのです。
でも、このときのことを思い出して、ブログ以外の何かを書いて集中してみたり、気分転換に出かけたりして工夫をするようになりました。
忙しい毎日の時間をやりくりしながらライターを目指す私にとって、最も重要なのはセルフマネジメント。
プロのライターになったら泣き言は通用しませんから。
第8話「書き続けたら見えてきたもの」に続く。 2023年11月公開予定!
野村 紀美子(のむら きみこ)
アパレルメーカーで販売業務を20年。
2万人以上の女性に接客し、「ファッションは人の心を豊かにし、人生も変わる」と確信。現在は店長職を辞し、女性やサービス業の人々にエールを送りたいとライター修行中。 https://www.instagram.com/marmaidolphin
もり塾ライター養成コース卒業制作では、LOF ホテルマネジメント日本法人社長薄井シンシアさんを取材した。
予告編はこちら→ https://mori-jyuku.com/booklets-5/