もり塾

ブックライター講座十一月開始! 矢印

【もり塾を歩いたら(4)】人脈作りが大事。わかっているけど

もり塾卒業生レポート出版記念パーティにて

もり塾を歩き切った——その後も続く、ライター修業の旅。
「もり塾ブックライター・編集ライター養成コース」第1期を修了したノムラが、バリバリ稼げるライターを目指し、歩み続ける様子を綴ります第4回は、営業活動、その第一歩について。

ライターは、知人やクライアントから次の仕事や別のクライアント先を紹介してもらい、交流を広げ繋がりも強化していく。そんな人脈作りも仕事を拡充していくために重要な要素の一つです。
今回、多くの人が集まる出版パーティーに参加する機会を得ました。

目次

旧交をあたためる機会は、繋がりの再確認

ライターの仕事を得るために、自分の交友関係に積極的に告知し、紹介を依頼していく方法があります。

学生時代からの知人や友人、職場関係、趣味や習い事、ママ友など自分が所属しているコミュテイが多ければそれだけチャンスも増すでしょう。

また、パーティーやセミナーなどに参加すると、一度に多くの人々と知り合うことができるので効率的と言えます。

今年の春、幸運にも二つの出版記念パーティーに参加することができました。

一つ目は、ライター養成講座『もり塾』を運営する出版社『めでぃあ森』から、書籍を出版した方が主催したもの。

卒業から1年経過した今年の春、先生から私たち一期生に向けてお誘いの連絡をいただきました。

パーティー⁉︎  今までの私なら、見ず知らずの人が多く集まる機会など敬遠するところです。

でも、卒業以来お目にかかっていない講師の方や仲間たちとの再会を思うと心が躍ります。

しかも、ほかならぬ「出版記念」。

書く仕事に関わる人が多く集まる可能性も高いはず。

せっかくいただいた貴重な機会を逃してはならない! と自分を激励し参加を申し出ました。

パーティーは、想像以上の盛大さで圧倒されました。

森先生のほかにも出版関係の方が何人か招かれていたようでしたが、私からは席も遠く、立って挨拶に回ったり話しかけたりするきっかけも見出せないまま宴は進みます。

「出版パーティー出席!」という達成感と華やかな雰囲気に満たされ会場をあとにしました。

人脈を広げるという目的は果たせなかったものの、懐かしい先生や仲間たちとの旧交をあたためる機会は、繋がりの再確認という効果をもたらしてくれました。

パーティーでは、名刺を箱ごと持って突進せよ

偶然にも翌月。もり塾講師である外山先生の教え子が書籍を出版し、「記念パーティー」を開催する情報を得ました。

再び人脈を広げるチャンス! 先生も出席なさると聞いて、再び参加を決めました。

今回は立食形式。

会場が狭く感じるくらい多くの人数が集まり、賑やかで自由な雰囲気です。

先生に、今回の主催者で著者でもある教え子の同期2人の先輩方を紹介していただき、テーブルでご一緒させていただくことに。

乾杯とともに華やかにパーティーが始まり、出版関係者など来賓の方々のスピーチが続きます。

まずは食事をしながら歓談、と思っていると先生は、

「この人だ! と直感した人に突進していきなさい!」

「突進? 直感?」

と私は首をかしげます。

「名刺持ってきたんでしょ! 突撃するのよ!」

と、先生は私を追い立てます。

先生の言葉に呆然としながらも、せっかくの機会を生かさなければと自分を奮い立たせます。

しかし、来賓の有名マスコミ関係者の方にご挨拶など気後れするし、ほかの方たちは、職業も関係性もわからないので戸惑います。

どなたに声をかけようか決めかねていると、あっという間にマスコミ関係の方たちは大勢の人に囲まれて、名刺交換のための列もできています。まるで著名人のサイン会のよう。

周囲の人は動き回ったり、見知らぬ人同士でも歓談したり活発に交流しています。

先輩たちもブッフェに料理をとりに行ったと思っていたら、誰かと談笑してテーブルに戻ってくる気配もありません。

人だかりが落ち着いてからにしようと様子を伺っていると、先生まで席を外し、素早く目指す人物めがけて移動していくではありませんか。

テーブルにポツンと残された私は、何とか行動しなければと焦りながらも、怯えを隠すために食事を楽しんでいるふりをします。

尻込みしている私を見かねて、先輩が一緒に名刺交換の列に並ぶよう誘ってくださいました。

「今日は手裏剣のように名刺を配ろうと思って」

忍者のような仕草で和ませてくれます。

「1箱じゃ足りなかったかも」

見ると、箱ごと持ってきた名刺を大量に携えています。

私は自分の名刺入れに10枚ほど入っているだけ。これでも十分たくさん持ってきたつもりだったのですが……。

そんなに大勢の方と名刺交換したら、顔と名前が一致しないし覚えていられないのでは? 

相手の方も、自分を覚えていてくださる可能性も少ないような気がしました。

宣伝ツールの一つとして捉えるなら、名刺は多く手渡すほどに効果があると言えそうです。

ようやく順番が巡ってきて

「フリーライターの野村です」

と、挨拶させていただいたのは大手新聞社の方。緊張しながら名刺を差し出すと

「何をどこで書いているのですか?」

と聞かれ、たじろぎます。

「まだ勉強中で……」と、自信のなさを謙虚さにすり替えながら

「『出版社めでぃあ森』の『もり塾ライター講座』でブログを書かせていただいて……。元々は長くアパレル販売をやっていまして……」

と口ごもりながら言うと

「ファッションやアパレルについての専門知識を生かして個人のブログを書くとよろしい。それを誰かに見つけて拾ってもらうのです」

と、名刺とともにアドバイスまでいただき舞い上がる思いです。

「本日のミッション達成!」

と自分を慰めて、再び食事に戻ります。

知らない人に声をかけるのが仕事だったはずの、元アパレル販売員の私。

名乗るべき肩書きに自信もなく社名もないとき、元々の引っ込み思案と人見知りの性格が私を覆ってしまうと痛感。

周囲の交流活動の活発さに慄きながら、会がお開きになるのを待っていたのでした。

尻込みするよりまず行動、経験値を積み上げる

パーティーの帰りに先輩と一緒に寄り道したカフェで、

「何でもいいから最初は断らないで何でも仕事を受けること。数をこなしていくこと。そして紹介を得ることかな」

と、仕事を得るためのアドバイスをしみじみと語ってくださいました。

今はライターとして活躍している先輩方。

最初は、新聞の広告欄から応募して何回も落ちたり、クラウドソーシングの安価な案件ばかり請け負ったり、転職や転属を繰り返し、紹介を繋ぎ、何年もかけて現在に至っているそうです。

まだまだ実行できていないことも多い自分。

カフェを出て駅へ向かう道、都会の夜空を見上げながら、

「近道はない。挑戦を繰り返していけばいいのだ」

と、気持ちを新たに家路についたのでした。

第5話「SNS恐怖症脱出」に続く。 2023年8月公開予定!

野村 紀美子(のむら きみこ)

アパレルメーカーで販売業務を20年。
2万人以上の女性に接客し、「ファッションは人の心を豊かにし、人生も変わる」と確信。現在は店長職を辞し、女性やサービス業の人々にエールを送りたいとライター修行中。 https://www.instagram.com/marmaidolphin
もり塾ライター養成コース卒業制作では、LOF ホテルマネジメント日本法人社長薄井シンシアさんを取材した。
予告編はこちら→ https://mori-jyuku.com/booklets-5/

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