もり塾

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【もり塾を歩いたら(21)】時間給と原稿料、見合うかどうかは自分次第

もり塾を歩き切った——その後も続く、ライター修業の旅。
「もり塾ブックライター・編集ライター養成コース」第1期を修了したノムラが、バリバリ稼げるライターを目指し、歩み続ける様子を綴ります第21回は「仕事の対価を得ることについて」

私は、もり塾を卒業した後も、書くお仕事で原稿料をいただくことに強い抵抗感を感じていました。
長い間、会社から給料が振り込まれるという形で収入を得ていたからです。
しかし、本業が激務化していくほどに、「仕事に見合う対価」について、考え方や価値観が変化してきました。

目次

時間給でも賃金はアップできるけど

現在私は、「働いた時間数に応じて、時給換算で計算された給料が、月に一度まとめて支払われる」という形で生計を立てています。

時間と日数を投じて働けば働くほど、多い金額がもらえる仕組み。
深夜の時間帯や、残業などの割り増し手当を駆使すれば、さらに増額することが可能です。

ただし、どんな仕事ぶりであろうと、どんなに忙しくて疲れようと、あるいは来店客が少なくて手持ち無沙汰であろうと、基本の時間給は変わりません。

経験を積んでスキルアップすれば、段階に応じて僅かですが昇給できます。
しかし、回数を重ねて馴れることによって習得可能なスキルが中心なので、大抵の人は数ヶ月から1年単位で時給がアップします。

これは、個人の能力が高く評価される仕組みとは言い難いと感じています。

曜日や時間帯による忙しさの違いは、給料に反映されない

ある時期から、退職者が出る一方で採用不審が続き、人員不足に拍車がかかってきました。

私の業務負担は重くなり勤務が長時間に及ぶことも増えましたが、
「シフトが埋まらないなら、フルタイムで働く私が頑張らねば。
働けば収入も増えるし、繁忙期が終われば、いずれ改善される日が来るはず」
と激務に耐えていました。

そんなある日、ふと気づいてしまったのです。
疲労困憊する私の傍らには、比較的仕事が楽な曜日や時間帯に働くパートさんや学生さんが存在することを。

アルバイトなので、個人の都合に合わせた時間帯や曜日に、短時間を条件に働いているのでしょう。

しかしながら、忙しい日や時間帯に多く出勤する自分と、その人たちの時間給が同じであるということに大きな疑問が湧いてきました。

「忙しいか、忙しくないか」は、仕事の負荷も違いますが、現実には仕事のスピードスキルや技能が必要です。
長期間働くと、必然的に彼らより熟練してしまうのです。

「何か不公平なような……」
違和感がつきまといます。

仕事の対価には、やりがいと将来性も重要

現在のライターの仕事は、
「企画」、「構成」、「取材」、「執筆」。
どれも随分時間がかかってしまっています。

時給に換算すると、この本業の賃金を下回ってしまうこともしばしばです。

でも、労力や時間が見合わなくても不満を感じません。まだ経験も浅く十分なスキルがないので当然のこと。

好きな仕事だし、やりがいもあるし、楽しいし!

いずれ、自分のスキルが上がり自信がついてくれば、原稿料アップの交渉や高単価の案件の受注など、自分自身で切り開いていくことも可能です。

今は鍛錬のとき、と割り切って考えられます。

雇用されていても対価が適正なら納得できる

仕事に見合う報酬を得られるというのは、「フリーランスか、雇用されているか」という違いだけなのでしょうか。

自分が過去に就いた仕事を振り返ってみると、必ずしもそうでもないと思い至りました。

私がかつて勤めていたアパレルの会社では、上司の評価によって昇進や昇給できる制度がありました。

売上高や在庫管理、部下のマネジメントや百貨店との橋渡しなど評価項目は多岐にわたります。

比重が大きいのはやはり売上高。
そのためには、より多くの顧客様を獲得して、回数多く、たくさんのお買い物をしていただくことがミッションです。
頑張った成果が数値に反映されますし、個人のスキルや能力が大きく影響する分野で、やりがいもありました。

直接報酬への抵抗は払拭されたけど、葛藤は続く

そんなふうに自分の収入の根源を追求してみると、直接の評価と報酬がいただけるフリーライターの仕事は、なんとやりがいのあることでしょう!

あんなに、ライターとして対価報酬を直接いただくことに抵抗を感じていたのが、嘘のよう。

今の私は、単なる時間給で働くことに、大きな違和感さえ覚えているのですから。

安定した収入を得つつ、ライター活動を本業へ移行しやすい仕事として、時間給での働き方を選びましたが、なかなかうまくいきません。

「生計維持と夢の実現」
「安定収入と対価報酬」

日々、葛藤が続きます。

でも諦めません。
もう歩き始めたのですから!

第22話「ネタ出し100個に挑む」に続く。 2025年5月公開予定!

野村 紀美子(のむら きみこ)

アパレルメーカーで販売業務を20年。
2万人以上の女性に接客し、「ファッションは人の心を豊かにし、人生も変わる」と確信。現在は店長職を辞し、女性やサービス業の人々にエールを送りたいと、ライターとして活動中。 https://www.instagram.com/marmaidolphin
もり塾ライター養成コース卒業制作では、LOF ホテルマネジメント日本法人社長薄井シンシアさんを取材した。
予告編はこちら→ https://mori-jyuku.com/booklets-5/


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