もり塾を歩き切った——その後も続く、ライター修業の旅。
「もり塾ブックライター・編集ライター養成コース」第1期を修了したノムラが、バリバリ稼げるライターを目指し、歩み続ける様子を綴ります。第5回は、ライターの自己PRには必須のツール、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)への向き合い方について。
SNSは、利用者間のコミュニケーション機能に加え、最近では会社や組織の広報としての利用も増加傾向にあるといいます。フリーランスで活動する個人にとっても、資金をかけずに仕事を得る方法の一つとして利用することができます。しかし、良い面ばかりとは限りません。それをどう克服し解決していくかが私にとって大きな課題でした。
広報ツールとはわかっていても、怖いと思い込んでいた
SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)をなんの抵抗もなく使いこなしている人も多いでしょう。
私は数年前までは、自分の顔や日常の様子を、見ず知らずの人、または友人知人にSNSを通してさらけ出すことに意義を感じなかったですし、誰かの情報を閲覧することにも関心がありませんでした。
家族や友人、職場関係の人とコミュニケーションをとるためのLINE以外、SNSのアカウントは何も持っていませんでした。
『仕事を得るためのノウハウ』の講義では「SNSで発信したり、個人でホームページを作ったりして、ネットを活用しましょう」と強調されていました。
フリーライターとして活動するためには広報活動も必要です。知人を通しての口コミだけでは、時間も要するし効果も薄いでしょう。
多くの人に一度に情報を拡散できるSNSは有効な手段と言えます。私も利用しなければならないと思っていましたが、躊躇していました。
昨今、SNS上で批判的なコメントが送られてきたり、ストーカー被害にあったりと、必ずしもポジティブな面ばかりではないことも社会問題になっています。
私はそのリスクがとても恐ろしくて、見ることはあっても自分が何か投稿する日が来るなど考えたこともなかったのです。
始めてみたら案外楽しかった
ある日友人がインスタグラムを活用していることを知り、仲間内でお互いフォローして応援し合おうということになりました。
自分が投稿しなくとも見ているだけで楽しいし、セキュリティーを強化する機能も進歩しているからと勧められ、私は初めてインスタグラムのアカウントを作ってみました。
すると仲間たちが活発に投稿する様子に触発され、自分もちょっとだけ試してみたいという気持ちが芽生えてきました。
主に写真を撮って投稿するだけなので気軽にできそうです。それを見る人たちが心休まる画像にしようと考えて、自分が休日によく訪れる海岸の風景を中心におそるおそる投稿を始めてみます。
すると仲間はいつも「いいね」を押してくれます。見てくれる人がいると知ることは嬉しいものです。
また、お気に入りの飲食店や雑貨店などをフォローしていくと、特典がもらえたり、情報や画像が頻繁に投稿されたりと閲覧するのが楽しみになります。フォローバックされることも多く、そこから繋がってフォロワーも少しずつ増えていきました。
「世の中の人はこんなふうにして、SNSを楽しんでいたのか」と、大いに合点したのです。
Facebookにも挑戦したら世界が広がった
少しだけSNSの世界に慣れてきたので次に、先生方も利用されているというFacebookのアカウントを作ることに。
こちらは本名を使わなければならないのでハードルが高かったのですが、自分の広報活動のためにはトライするしかありません。
セキュリティー機能を強めに設定して思い切ってスタート。プロフィール画像も、当初は遠景で帽子を被ったりして顔をわかりにくくした写真を使おうと思っていました。
しかし、すでに『もり塾・ライター講座』のホームページや、卒業制作のブックレットの中では顔の公開が必須だったので、すでに掲載済みです。
屋号もロゴもない私は、大胆にも自分の顔を利用していくしかないと考えて顔のわかる画像を選択。アカウントを作ったことで、先生方の日常やお仕事の様子、仲間たちのコメントや画像を見ることができます。
どんなふうに利用しているのか、どんな人がフォローしているのか、どんな画像を投稿しているのかなど、傾向を掴むことができました。
また、はじめて知り合った人がいたとき、名刺を持ち合わせていなくてもFacebookをフォローさせていただいて関係を繋げることもできるようになりました。
そこから、今までは見逃したり、知る手段がなかったりしていた情報がランダムに配信され次第に自分の閲覧する世界が変化し広がっていきます。
自分のマネージャーになったつもりで投稿を増やす
当初危惧していた、web上での見知らぬ人から誹謗中傷。私がフォローしている方に向けて、マイナスのコメントを投稿するような人はいないようだと知ることもできました。フォロワーを限定するなどして対策をとれば、それほど恐れる必要もないのかと、私の認識も変化しています。
しかし現実には、自分の日常を発信することにはまだまだ抵抗があり、ライターとしての仕事ぶりを掲載できる要素もなく、投稿数も増えないまま閲覧を楽しむだけの日々が過ぎてゆきます。
単に1個人としてSNSを楽しむなら、このままでもいいでしょう。しかしライターの広報ツールとして活用したいなら、ここから脱却しなければ前へ進むことはできません。
せっかくSNS恐怖症から脱出しつつあるのです。
自分が自分のマネージャーになったと思って自分を宣伝する活動に勤しむ、そんなイメージを持って発信を増やしていこうと思っています。
『もり塾・ライター講座』ブログ担当と名乗らせていただいて……。
第6話「学んで稼ぐライターへ。もり塾の新プロジェクト」に続く。 2023年9月公開予定!
野村 紀美子(のむら きみこ)
アパレルメーカーで販売業務を20年。
2万人以上の女性に接客し、「ファッションは人の心を豊かにし、人生も変わる」と確信。現在は店長職を辞し、女性やサービス業の人々にエールを送りたいとライター修行中。 https://www.instagram.com/marmaidolphin
もり塾ライター養成コース卒業制作では、LOF ホテルマネジメント日本法人社長薄井シンシアさんを取材した。
予告編はこちら→ https://mori-jyuku.com/booklets-5/