インタビューを無事に終え、初稿を提出した私たち。インタビューの報告と反省点、記事を執筆した感想をシェアしました。執筆記事に対する仲間の感想は聞き応えがあります。塾長からは真摯に原稿執筆に取り組む私たちへの賛辞と共に、厳しい指摘もいただきました。(受講生 武田よしえ記)
インタビュー、原稿執筆に対する感想と意見
現在、ほぼ全員の受講生がインタビューを終えて原稿執筆まで進んでいます。【第5回講義】「プロライターからインタビューの真髄を学ぶ」での模擬質問や原稿を見て「上手く書けるだろうか」と不安だった人も多かったはず。ところがフタを開けてみると、ポジティブな感想がたっくさん!
「文章を書くことがこんなに楽しいとは思わなかった」
「書き手の人柄が文章に表れるということがとても腑に落ちた」
「取材は取材したい方にアポイントを取った瞬間から始まると実感した」
「取材で得たたくさんの材料から、どの部分をピックアップしたら読者に伝わるのかと迷った」
真剣に向き合ったからこそ、沢山の課題に気付きます。
続いて仲間の原稿を読んだ気付きも発表します。
「取材相手の人柄が伝わってきた」
「導入が良かった。続きを読みたいと思った」
チームメイトの原稿を読むことで、より学びが深まるのですね。
原稿執筆の留意点(技術的なこと)
後半は、塾長から(ちょっと辛口)アドバイスです。
・規定のレイアウトに文字数を合わせる
・導入部分を工夫することで最後まで読者に読ませるようにする
・文章の語尾を単調にしない
・エピソードを盛り込みすぎない
(話がまとまらなくなる)
私自身は「プロは自分の原稿を客観視できる」という言葉が心に残りました。文章の修正が多ければいいということではない。自分の原稿が一番よく書けた段階を見極めることが大切なのです。
トピック 取材される立場になってわかったこと(スタッフ:小野喜美子)
岡山県在住の「もり塾」スタッフ、小野喜美子さんが地元紙「山陽新聞」に取材されました。小野さんは60年以上続く投稿誌「Wife」の5代目編集長。その体験を記事にしたいと依頼されたそうです。
「ともかくWifeを知ってほしい」という一心で、たくさんの資料を抱えて書いてほしいことを話したそう。
しかし記事に盛り込まれたのはその中のひとつのエピソードだけ。
逆に専業主婦が当たり前だった当時、小野さんが定年まで勤務した会社員時代のこと、とりわけ子育てとの両立について聞かれたのだとか。彼女にとって既に過去のことだったのにも関わらず、です。
出来上がった記事には会社員時代のこと、Wifeとの出会い、編集長を引き受けた思いなどがバランスよく書かれていました。だからこそ、Wifeに対する思いが伝わってきたといいます。
「人の人生は、たかだか3,000~4,000文字程度では伝えきれない。取材する人=ライターが何を書きたいか。その軸がぶれてはいけない」
取材する、取材されることの両方の経験が、小野さんの学びになったそうです。
ブックレットを仕上げるまで、私たちは更に原稿を磨かなくてはなりません。その際の考え方を「小野さん自身の体験談」としてシェアしていただきました。