もり塾ブックライター・編集ライター養成講座、今年度の「校正・校閲」講師は有名出版社の編集・校正業務を30年近く続けて来られた現役編集者、近藤碧(こんどう・あお)さん。
ライターに求められる校正・校閲の知識、スキルについて。
編集者としてライターに望むこと。
さらには業界のウラ話!
他では聞けない興味深い話、深い話が満載でした。
後半は3つの事例を使ってのワークショップ。
校正、校閲を実際に体験します。
実際に文章にあたってみることで、校正、校閲、推敲の違いが実感できました。
ライターに気をつけてほしいこと・知っておいてほしいこと
以下、近藤さんの「ライターに気をつけてほしいこと、知っておいてほしいこと」をまとめました。
◆何と言っても「原稿提出前の再確認」が大切
編集者はライターに校正者ほどの正確性は求めません。
それでも
・ひらがな漢字の使い分けがバラバラ
・あまりにも誤字が多い
そんな原稿を見ると、
「この人大丈夫かしら」と不安になる、とのこと。
・一晩寝かせた後読む
・印刷して読む
・場所を変えて読む
何度も言われることではありますが、
ライターは原稿提出前の確認が重要です。
◆ライターに必要な校正・校閲マインド
通常はゲラ刷りに修正を書き加えるのはプロの校正者ですが、
ライターも原稿に修正を書き加えることがあります。
ここでライターが意識するべきことは
「デザイナーに修正箇所と内容を正確に伝える」
そのためには大切なことは以下の2点です。
・業界の一般的校正記号を知っておく
・下手でもいいから丁寧に読みやすい、大きめの字を書く
また
・引用元を明らかにせず、ネットから丸々コピペし、語尾を変えた程度の原稿を書いてくるライター
・Wikipediaなど、ネットの不正確な情報を元に記事を書くライター
そんな人には仕事を依頼できません。
今、ライター業界は二極化が進んでいるとのこと。
編集者は「信頼できるライター」を求めています。
でも信頼できるライターには依頼が絶えないのでいつも忙しいのが現状。
信頼できるライターならば報酬UPの交渉もします、と近藤さん。
校正・校閲の知識と技術を身につけて、正確な記事を書くことで、編集者の信頼を得ることができます。
校正・校閲は信頼できるライターになるための第一歩ですね!
(スタッフ・小野 記)