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着物と人へのシーラさんの温かいまなざし

シーラ・クリフさんはイギリス出身の着物研究家。
365日ほとんどの日を着物姿で過ごすといいます。その着こなしは自由で斬新。華やかな着物でも、シックな着物でも、どこかに遊び心をのぞかせるコーディネートがシーラ流です。
伝統文化としての着物の素晴らしさも熟知しながら、ルールに縛られすぎず、自分を表現するファッションとして着物を楽しむ。そんな姿がたくさんの人を魅了しています。

シーラさんと着物の出合いは30年以上前。20代の頃に旅行で初めて日本を訪れた際、偶然目にした着物の美しさに魅せられたことがきっかけでした。

日本で暮らし始めたシーラさんは、着付けの学校に通ったり、着物雑誌を眺めたり、呉服店に何度も足を運んでは質問をしたりと、着物漬けの日々を送ります。着物の製法にも興味を持ち、趣味で染め物をしたこともあるのだとか。着物の知識を深めるうちに、自然と日本語も話せるようになったといい、「着物は日本のことを教えてくれた先生」と振り返ります。

その言葉どおり、シーラさんは着物を通して数えきれないほどのことを知りました。
お蚕から糸を紡ぎ、布を織り、色を染め、仕立てあげる。気の遠くなるような工程に、その土地の風土や歴史、人々の暮らしが映し出されていること。そうして生まれた着物は、親から子へ受け継がれたり、人から人へと贈られたりする中で、さまざまな想いを受け止め、伝える役割を担っていること。

シーラさんは、それこそが着物を絶やしてはならない理由だと感じています。そして、そんな特別な存在だからこそ、着物には物語が生まれます。

インタビューでは、シーラさんが着物を通じて出合ったさまざまなストーリーをお聞きしました。そこには着物と着物を巡る人たちへの、シーラさんの温かいまなざしがあふれていました。
着る人、作る人、受け継ぐ人。シーラさんが語る“着物と人”のストーリーをお楽しみに。
担当ライター 寺崎 靖子
       (てらさき・やすこ)

企業の広報業務をきっかけに、現在ライターとして活動中。日本文化、特に浮世絵と着物に関心がある。
雪国生まれ、首都圏での生活を経て再び北国で暮らし始めて1年。地元の気になるスポットを調査中。
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